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葬儀社の「会員制」に入会すべきかどうか

葬儀社の会員制には種類があります

葬儀社が「●●倶楽部」や「×××の会」、「▲▲の友」、「***互助会」といった会員募集をしていることがよくあります。この会員制度に「入会しないと葬儀をしてもらえないのか?」などといった大きな誤解を持つ方が多くいますので解説します。

 

結論から言うと「入会しなくて結構」です。

 

会員制には大きく2つの種類があります。

 

  1. 互助会の会員制度
  2. 葬儀社が運営している会員制

 

互助会の会員制度

 互助会とは「相互扶助」を前提とした立て付けで冠婚葬祭の儀式サービスを行う団体ですが、営利企業が商売として運営しています。公的団体と勘違いしている方もいたりしますが、民営企業が運営母体です。
 最近では「互助会 トラブル」などと検索すると非常に多くの問題が指摘されていますが、ここでは互助会の会員制度とその注意点を解説します。

 

 互助会は会員の「積み立て」により、葬儀場やホテル、結婚式場などを建設して展開しています。つまり、互助会では入会して「積立金」を毎月支払っていくということが前提です。「この掛け金を払っていると、お安くできますよ」というアピールをしています。
 従って、互助会のホームページでは「一般価格」と「会員価格」などといった記載で料金が異なる表記がされています。

 

 つまり、互助会という会員制度は「月々の支払いが必要」という会員制度であることが大きな特徴です。

 

互助会の注意点

 互助会のトラブルに関する指摘はインターネット上でも非常に多く見ることができますが、その多くが料金トラブルです。特に、会員制度に入会した会員にそのトラブルが多く生じる傾向があります。
 その理由は「会員になったのに、安いどころか高額すぎる」というものです。

 

 互助会は葬儀式を基本的に自社の式場を使って行いますが、その葬儀式場に原因があることが多く、以下のようなクレームがあるのも事実です。

  • 安いプランを紹介されていたのに祭壇が小さすぎてグレードアップしなくてはならず何十万も料金が上がった。
  • 式場を使うのに「駐車場使用料」や「待合室使用料」は別に必要だと言われた。
  • 「式場使用料」や「安置料」が別に必要だと言われた。
  • 「施行管理費」が必要だと言われた。
  • そもそも明細にある個別単価が異常に高い。

 

 互助会が運営している葬儀式場を利用しての葬儀を希望する場合は、入会する前にその葬儀式場の下見や料金体系、見積や総額などかなり慎重に調査や検討してからの方が安全です。

 

葬儀社が運営している会員制度

 葬儀社が運営している会員制度には以下の種類があります。

  • 入会金が必要で会費が不要
  • 入会金と会費が必要
  • 入会金も会費も不要

 では、入会金や会費の有無で見極めれば良いのか?というとそうではありません。

 

 そもそも葬儀社が会員制度を運営する理由は以下の通りです。

  • 地域では互助会が良く知られているためお客様が会員制度がないと葬儀ができないと思っている方が多いから用意している。
  • 入会してもらえればお客様を囲い込めて、お客様は自社に依頼するしかないと思われる。

 

 つまり、基本的にマーケティングや営業手段を目的として行っているのです。そのため、会員制度を行っている葬儀社のホームページを見ると「直前の入会も可」などもあり、会員価格と一般価格の料金の差を設けていることが多くあります。また、割引やサービスなども異なるようにしてあります。
 また、迷っているお客様には「入会してくれたら安くなる」という提案も多くあります。

 

 入会金や会費がある場合は「払ってしまっているから」で選ぶケースもあり注意が必要です。全ての会員制度に問題があるわけではありませんし、メリットがあるケースもありますが、葬儀社を選ぶ際の選択肢を狭めてしまう可能性がある点に注意が必要です。

 

結論

 葬儀社の会員制度は会費・積立金・入会金の有無だけでなく、本当にメリットがあるのかどうか、会員制度がない葬儀社との比較ができなくなるのではないかといった条件などを慎重に見極めて利用することが必要です。むろん、全ての会員制度に問題があるわけではなく、葬儀社ごとにその内容や特典(メリット)も様々です。

 

 一方、会員制度がない葬儀社であれば、誰でもフェアーに本当の料金がダイレクトに分かりやすいというメリットもありますし、直前でも決められます

 

 従って、かならずしも入会する必要はありませんし、葬儀社の会員制度に入会するなら慎重にすることをおすすめします。